意味ある実験じゃない
テレビの通販番組をみておりました。マイナスイオンの霧を発生させる機器が出てました。
加湿、マイナスイオン、消臭の機能があると言ってます。その消臭効果を示す実験をそれらしい実験室でやっているのですが、これが無意味というか欺瞞でしょうね。消臭を実証するための対象がアンモニアガスなんですね。アンモニアガスを充満させた容器の中に、そのマイナスイオン発生機能のある加湿器を入れる。入れる前にアンモニアガス濃度を計測、入れてしばらくしてから再びアンモニアガス濃度を計測。大幅に濃度が下がっていることを示します。悪臭の対象がアンモニアガスである場合に限っては効果はその通りですが、別にマイナスイオン霧を発生させる加湿器でなくても同じことはできます。たんなる霧吹きで霧を吹けば同じ結果になるでしょう。中学の理科で実験したのじゃないかと記憶してますが、アンモニアガスは水に大変良く溶ける性質があります。だから水を撒けば、ガスが水に溶けてアンモニア水になります。空気中のアンモニアガスは激減します。ということですので、マイナスイオン霧を発生させる加湿器の特別の機能としての消臭効果の実証にはならない。広告番組でテレビ局が制作してないとは言え、こういう内容を放送させて良いわけでしょうか。広告としても問題あると思います。はっきり言ってひどいと思います。
ちなみに、散水してアンモニアガスを取り除くというのは、定温や低温倉庫で実際に行う場合があります。冷凍機にアンモニアガスを使用している施設では、稀にアンモニアガスが漏出するトラブルが起こるのですが、その時にアンモニアガスを除去する作業として散水を行います。
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